面接前の準備について


昨日、仲間と話しをしていて、
私がある候補者の面接前の事前準備を手伝っていることを話したところ、

「面接の練習をされてしまうと、自分の会社に合う人間かわからなくなる。」

といった話があり、受け流してしまったのですが、
もっと深く説明すべきだったと反省しました。

 

企業HPにも詳しく書いているのですが、
後悔のない決断を行うための、二つの秘訣

選考に向けたトレーニングとは、
自らをPRするためでなく、お互いの適切な判断に向けた深い対話を行うためです。

 

多くの候補者が誤解しているのですが、面接の質問に対し、
真っ当な想いを語れば分かってもらえると思っている方が本当に多くいます。

大きな誤解です。
想いは行動で示すものです。
言葉で語ると嘘っぽく聞こえます。

 

例えば、
「部下のマネジメントにおいて、意識し取り組んだことはどのようなことですか」
と質問があったとします。
モチベーション向上を特に意識して取り組んだ、と答えたかったとして、

例1
「マネジメントにおいてはモチベーション向上に特に意識し取り組みました。部下の成長は私の信念の一つで、本当に一所懸命に取り組みました。具体的には理念の唱和を設け、成功の反対は失敗ではなく挑戦しないこと、この言葉をグループ全体に浸透させ、失敗を恐れず果敢に挑戦するよう指導しました。指導だけでなく、私自身が行動で示すことを心がけ、憧れを持ってくれた部下も複数おりました。個別アセスメントでは、部下の良い点を伸ばすように、失敗よりも成功事例に話の焦点を合わせ、前向きに仕事に取り組めるよう配慮しました。私は三方よしの考え方を大切にしており部下にも伝えるようにしています。売上と同じくらい利他志向が伴った行動が大切なのです。また…(計50秒)」

例2
「マネジメントにおいては部下が自発的に行動を継続できるよう意識し取り組みました。具体的には、評価制度の再設計をMD部長時代に行いました。20名の組織でしたが、評価基準が当時は売り上げ実績とクレームの少なさの2点に偏重していました。当時、任せられている仕事以上の仕事をしない風土があり、短期的な利益追求が人事評価に好影響する評価制度となっていることが原因と判断し、クレームについては人事評価制度における影響度を減らし、代わりに行動目標の達成度といった指標を導入しました。部下一人一人に月一でアセスメントの機会を設け、それぞれの将来的に行いたい仕事から四半期の行動目標に落とし込み、その達成度で評価する、といった内容です。結果としては、スタッフが課長の視座で行動するようになり、こちらが働きかけずとも、自発的に行動目標達成のために動くといったオペレーションが実現しました。成果として昇進が部署内にて5名生まれるなど、視点高く行動的なスタッフが増えました(計50秒)」

 

以上、例えばですが、
例2の方が、モチベーション向上への働きかけが効果的な印象がありませんでしょうか。

 

例1のような話をしてしまう方に対しては、
「指導だけでなく、私自身が行動で示すことを心がけ〜」について、
具体的にどのような指導を行ったのか、行動で示すとは具体的にどのような行動なのか、
こちらから質問を繰り返します。

そこで、答えが出ない方は残念ながら行動に軸がない方です。
答えがスルスル出る方は、伝え方に問題があるだけで、行動に軸があります。

行動に軸がある方は、情報の整理、伝え方の工夫だけで、
深みのある対話ができるようになります。

このお手伝いを私はしています。

 

繰り返しますが、
選考に向けたトレーニングとは、
自らをPRするためでなく、お互いの適切な判断に向けた深い対話を行うためです。
 

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【選考について:KnowDo合同会社HPより】
一次面接は企業とあなたのファーストコンタクトであり、登場するインタビュアーによっては選考プロセスにおいて最も重要な機会となりえます。
そのため、事前に情報を得て準備を行うことが肝要なのですが、ここにエージェント活用のメリットがあります。

そのメリットとは、「相手のニーズ」と企業の内情を客観的な情報として知ることで、より「効果的な」面接の準備を行うことができるということです。

まず、「相手のニーズ」とは、
・募集する背景
・ポジションに期待する役割
・どのような候補者を求めているのか(ある特定のスキル・実績重視なのか、考える癖が付いているなどの人物を重視しているのか…)

などの基本的な内容に加えた、企業や職種によって異なる選考における注目点です。また、どのような立場(ポジション)の方がインタビュアーとして現れるのか、といった点も話を進める上では重要なポイントです。

そして、より「効果的な」面接の準備とは、
一次面接前に得た情報はあくまで「あなたとインタビュアー、お互いにとって深い対話を行えるようにするため」に活用するのであって、「あなたの魅力を、相手のニーズに合わせてより強くPRするため」に活用することではないということです。

面接官の経験者は記憶にも新しいと思いますが、ポジションに求められる能力やカルチャーフィット、コミュニケーション力は候補者より特にPRされなくとも、あなたが質問をリードすることで自然と判断できてしまうものではないでしょうか。

つまり、事前準備とは、相手のニーズを理解し、ご自身の「人生の成功」を目的とした転職理由と照らし合わせ「この案件がアリかナシか、仮説をたてて語れるようにしておく」ということです。

仮説はインタビュアーとの対話のなかで、いい意味でも悪い意味でも覆される可能性が有ります。ただ、その仮説が深く論理的であればあるほど、相手も興味を持って応えてくれるはずです。
そのうえで、対話が充実していればいるほど、自分にとって受けるべき話なのかどうかインタビューを終えた際に判断がしやすくなります。
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