リファレンスの作り方


本日、友人の大学院進学のためのリファレンス(第三者の推薦文)を作っていたのですが、紹介の仕事でも内定を出すタイミングなどで依頼いただくケースがよくあります。
就職活動や転職活動に活かせるところも多いかなと感じましたので、
ポイントなどこちらにかきます。

まずは、質問と記載の例をみていただけたらと思います。

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・what do you see as the personal strength of the applicant
(候補者の強みとか)
三つあります。自己成長や達成への強い執着心、他者への尊敬からなるコミュニケーション力、仲間と助け合う博愛の精神です。例えば、共通の友人と世界史の話となったとき、一週間後には数々の本を読破するなど自己成長への行動力があります。また、彼は根気強く助け合える関係性を築く「他者への尊敬や博愛の精神」を有しています。彼の上司が癖のある人物(特定の人物としか会話をしない)でしたが、彼と接するなか彼女(上司)も自らの至らなさに気づいたようでした。関係を改善するだけでなく、他者の成長を促すあたりが博愛の精神の現れだと感じています。

・In your view,what weakness might the applicant show
(こちらからみた弱み)
二つでしょうか。打たれ弱さがあります。また、人間の影響を受けすぎるきらいがあります。
目標や期待がおそらく高いのだと思いますが、そこに達することができない自分を過剰に責める癖があるように感じます。他者を活かす強みを活かし、視点を外に向けるといいと思います。
また、彼は他者の話を受け入れるか決定する際に、話の内容も大切にしていますが、誰が話をしているかをより重要視しているように感じます。判断軸を他者に依存せず、より中庸な意思決定を行うには、理論を習得し自らの軸を確固たるものに育てるとよいと感じております。

・The admission office would appreciate your overall assessment of this applicant’s academic and personal qualities.
(推薦に足る人物なのか)
彼は入学に足る素養を間違いなく備えています。アカデミック、人間的なクオリティはベースとして足りており、あなたが彼と直接対話を行えば納得されると確信しています。弱みの欄に記載も致しましたが、彼に足りていない要素は理論です。確かな判断基準を持つことが彼にとって確かな成長の新たなステップとなることは間違いなく、習得することでさらに大きなビジネスパーソンとして力を発揮してくれるでしょう。彼の強みである、人間への興味の高さなどは才能です。周りの学生達、貴大学に対しても良い影響力を発揮してくれることでしょう。
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記載のポイントは3つです。
・相手が求める人物像を把握する
・具体的なエピソードも書き、根拠が相手にイメージできるようにする
・あえて弱みもリアリティのある内容にするものの、弱みはこれからのトレーニングポイントとして相手が許容できる内容に集中させる

 

以上です。
たとえば、転職活動において、
マネジメントを行って欲しいといったポジションに対し、「コーチングやマネジメントがトレーニングポイントである」とイメージさせてしまうような文面ですと、即戦力でない印象が強まり、相手も困惑してしまいます。

うそをついたり、話を大きくする必要があるということではありません。
お互いにスムーズなコミュニケーションがとれるように、まずは好意的に対話できるような下地を作ること、
相手が期待するポイントに対し、こちらの力になれる強みをきちんと伝える必要があるということです。

そのため、リファレンスは安易に引き受けるべきではありません。
事実を正確に伝え、伝えるべき事実を選択するには、
互いに信用に足る人物と確信が得られない限り、責任をもつことができません。
自らの行動と発言にプライドを持ち続けていきたいと思います。

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